2025/12/14 16:43

水晶(石英・クォーツ)はなんでも食べる。

そこに入り込む鉱物によって
様々な色に変化する。
ローズクォーツは不純物として混入している
微量のチタンに起因する色だし
スモーキークォーツはアルミニウムイオンだし
ただそもそもそれらが混ざりこんだとして
「それが起因ではないか」といわれているだけで
正確にはそれぞれの色の原因は
よくわかっていない。

混ざりこむだけでなく
鉱物の形状そのままに飲み込んで
様々な景色も見せる。

石の仕入れに行けばこうした有象無象の石があり
それは確かに不純物であり含有物なのだけど
そんな中でも
「物語」が立ち上がってくる石があって
それを私は「景色」と呼んでいる。
そういう石たちは間違いなく光って見える。
ギリシャ語で「樹木」を意味する
デンドロン(dendron)から
名づけられたデンドライト。
樹木の枝状のインクルージョンが入った
鉱物全般を指す言葉で
和名では忍石や模樹石と呼ばれている。

木の枝のように見えるインクルージョンは
植物ではなく
石の内部に入り込んだ
金属鉱物によって形成されている
というけれど
それかこのような樹状になる詳細なメカニズムは
実は解明されていない。

全部がわかっているわけではないし
全てが美しいわけでもない。

それでもそこには輝く何かがあって
どうしようもなくそこに共鳴する自分が
いてもたってもいられなくなって創る。
さらにはこの石たちは「私の石」でさえなく
私を通して届けられる「誰かの石」だ。

混在する中で私がこの石を見出したように
混在する世界で私が何かによって見いだされ
確かにこれは自分の石だと
見出すその人にどうかたどり着き
届けることが出来ますように。